日本語でよく使う「割に合わない」という表現。努力やコストに対して、得られる結果や利益が釣り合っていない状態を指しますよね。
英語には「割に合わない」を一言で表す便利な単語もありますが、シチュエーション(金銭面、労力、感情面など)によって、ネイティブは表現を使い分けています。
この記事では、英語で「割に合わない」を伝えるための定番フレーズから、こなれた言い換え、関連表現まで、例文を交えて徹底解説します!
定番の「割に合わない」:It’s not worth it.
もっとも汎用的で、日常会話で一番耳にするのが“It’s not worth it. “です。
基本的な使い方
“worth” は「価値がある」という形容詞。それを否定することで、「それだけの価値がない = 割に合わない」という意味になります。
- It’s not worth it. (それは割に合わないよ/やる価値がないよ。)
- It’s not worth the effort. (努力するほどの価値はない = 骨折り損だ。)
A: Should I fix this old laptop? It’ll cost $300. (この古いパソコン修理すべきかな?300ドルかかるんだけど。)
B: Honestly, it’s not worth it. You can buy a new one for $400. (正直、割に合わないよ。400ドル出せば新品が買えるんだから。)
金銭やビジネスで使う「割に合わない」
ビジネスシーンや、特にお金の話をしている時に使われる具体的な表現を見ていきましょう。
① Not pay off(利益にならない)
“Pay off” は「報われる」「実を結ぶ」という意味です。これが否定形になると、投資した時間やお金が回収できない状態を指します。
- The investment didn’t pay off. (その投資は割に合わなかった。)
② Low pay for the work(仕事のわりに給料が低い)
「給料が安くて割に合わない」と言いたい時は、シンプルに説明するのが一番伝わります。
- The job is too demanding for such low pay. (この仕事は、この低賃金のわりにはきつすぎる = 割に合わない。)
③ Cost-ineffective(費用対効果が悪い)
「コスパが悪い」の硬い表現です。ビジネスレポートなどでよく使われます。
- This marketing strategy is cost-ineffective. (このマーケティング戦略は費用対効果が悪い = 割に合わない。)
「割に合わない」を強調する慣用句・スラング
ネイティブがよく使う、少しこなれた表現を紹介します。
① Doesn’t pay(引き合わない)
面白いことに、”It doesn’t pay.” だけで「(リスクや労力を考えると)得にならない、割に合わない」という意味になります。
- Crime doesn’t pay. (犯罪は割に合わない = 悪事は身を滅ぼす。)
② A rip-off(ぼったくり・損な買い物)
「支払った金額に対して、得られたものの価値が低すぎる」という、かなり強い「割に合わない」です。
- $15 for a cup of coffee? That’s a total rip-off! (コーヒー1杯15ドル?完全に**ぼったくり(割に合わない)**だよ!)
③ Bang for the buck(投資効果)
逆に「割に合う(コスパがいい)」と言いたい時は “Good bang for the buck” と言います。これを否定することで「割に合わない」を表現できます。
- This car doesn’t give much bang for the buck. (この車は、価格の割に性能が良くない = 割に合わない。)
感情や苦労が報われない時の「割に合わない」
「精神的にきつい」「時間をかけたのに無駄だった」というニュアンスの表現です。
① Not worth the trouble(苦労に見合わない)
何かを成し遂げるまでの面倒事(trouble)が、結果より大きい場合に使います。
- I wanted to complain, but it wasn’t worth the trouble. (文句を言いたかったけど、その後の面倒を考えると割に合わなかった。)
② For nothing(無駄足)
「割に合わない」の結果として「無駄になった」というニュアンスです。
All that overtime was for nothing. (あんなに長時間残業したのに、全て無駄だった = 割に合わなかった。)
実践!シチュエーション別フレーズ集
色々なシチュエーションで使える、「割に合わない」フレーズを紹介します。
ケース1:家賃が高すぎる時
“This apartment is tiny and far from the station. The rent is way too high for what it is.” (このアパートは狭くて駅からも遠い。内容のわりに家賃が高すぎて、割に合わないよ。)
ケース2:サービス残業が続く時
“I’m working 60 hours a week without overtime pay. It just doesn’t pay.” (残業代なしで週60時間働いてる。これじゃ割に合わないよ。)
ケース3:遠い店まで買い出しに行った時
“I drove two hours to get this, but they were sold out. It wasn’t worth the drive.” (これを買うために2時間運転したけど、売り切れだった。運転した甲斐がなかった(割に合わなかった)。)
「割に合わない」を使う際の注意点
「割に合わない」という表現は、状況によっては否定的な印象を与える可能性がああります。特にビジネスの場面や、人間関係に関わる場面では使い方に注意しましょう。
例えば、上司に対して “This job doesn’t pay off” と直接言うのは不適切なので避けるべきです。
- 不平不満(文句)に聞こえる:
この表現は非常にカジュアルで、投げやりな響きがあります。ビジネスの場面では不適切な「文句」として受け取られるリスクが高いです。 - 責任の所在を攻撃しているように聞こえる:
「この仕事(会社/あなた)が私に十分な見返りを与えていない」という他責的なニュアンスが強いため、上司との信頼関係を損なう可能性があります。
上司に「割に合わない(条件を改善したい)」と伝えたいときには?
ビジネスシーンでは、自分の感情ではなく「責任の重さと報酬のバランス」に焦点を当てた、建設的な表現を使います。
給料や待遇を交渉したい場合
“I feel that my current compensation doesn’t fully reflect my responsibilities.” (現在の報酬は、私の責任の重さを完全には反映していないと感じています。)
- ポイント: “Pay” ではなく “Compensation(補償・報酬)” という言葉を使うとビジネスシーンに。
B. 業務量が多すぎて負担を感じている場合
“The current workload is becoming difficult to manage within the existing resources.” (現在の業務量は、既存のリソース内では管理が難しくなっています。)
- ポイント: 「割に合わない」と言わず、「リソース(時間や人員)が足りない」と客観的な事実に落とし込みます。
C. 努力が正当に評価されていないと感じる場合
“I would like to discuss how my contributions can be better recognized.” (私の貢献をより正当に評価していただく方法について相談したいです。)
このように、上司に対しては、“It doesn’t pay off” という「断定的な」表現ではなく、“I feel…” や “discuss” といった言葉を使い、「相談・交渉」の形をとるのが好ましいやり方です。このような言い換えで、同じ「割に合わない」という意味を伝えつつ、より丁寧で建設的な印象を与えることができます。
まとめ
英語で「割に合わない」を表現する際は、まず “It’s not worth it.” を覚えましょう。これが一番使い勝手の良い万能フレーズです。
- お金のことなら:Cost-ineffective, Not worth the money
- 苦労のことなら:Not worth the trouble/hassle
このように、何が「割に合わない」のかを少し具体的にするだけで、あなたの英語はぐっと自然になります。
今回の表現を覚えて、自分の努力やコストが適切に評価されているか、英語でスマートに伝えてみてくださいね!

